歯科衛生士に知っておいてほしい、これからの「訪問歯科」
こんにちは。Dキャリアプラス運営事務局です。
いつも、歯科衛生士にフォーカスした内容をお届けしていますが、
今回は歯科衛生士に限定した内容ではなく、訪問歯科に注目してみたいと思います。
訪問歯科診療とは
一般的に歯科診療は、歯科医院に足を運んで、そこで治療やメンテナンスをしてもらいますよね。しかし、患者さんの中には、歯科医院に行きたくてもなんらかの理由で、それが難しい方がいらっしゃいます。
そういった方々に、歯科医療を提供するのが“訪問歯科診療”です。
※歯科訪問診療と呼ぶ場合もあり(一般社団法人 日本訪問歯科協会)
外来と訪問
「外来」とは上記でもご紹介したとおり、歯科医院まで足を運んでもらい、治療やメンテナンスを行う、最もポピュラーな診療形態です。逆に「訪問診療」では、患者さんの住まわれているご自宅、施設へこちらから伺い、治療やクリーニング、メンテナンスを行います。
ここでは、外来と訪問で歯科衛生士の業務内容の違いについてご紹介します。
外来
【歯科衛生士の三大業務】
・予防処置
・診療補助
・保険指導
この3つに加えて、カウンセリングや受付の対応などを担っている方も多くいらっしゃいます。その他にも、求人の管理や自院のSNS運用などを任されている方もいらっしゃいます。
訪問
外来の歯科衛生士と業務内容が大きく変わるわけではありません。
じゃあ外来との違いはどこにあるの?と思いますよね。
大きく違うところは、患者さんの状況です。通常、歯科医院でお仕事していると、普通に歩けて、普通に会話ができて、普通に食事がとれる方が大多数です。
訪問では、そういったいわゆる“普通”のことができない方が、患者さんとなります。
・歩けない
・会話ができない
・自分で食事が取れない
・認知症
・精神障害
などがある患者さんが相手です。
上記のことを含め、色々な経験ができるのが訪問です。
訪問歯科はこれからの医療
現代の日本は、超高齢社会であることは歯科業界に身を置いていない方でもご存じかと思います。(超高齢社会:65歳以上の人口の割合が全人口の21%を占めている社会)
外来で来院する患者さんの高齢化
日本の高齢化は、年々速度が速くなっています。
そのため、今はどんなに高齢でも60歳くらいまでの患者さん多い状況だとしても、これからは70歳~80歳くらいの年齢層の患者さんが中心となるかもしれません。
インプラント術後のケア
昨今、国内外問わず“予防”に注力している歯科医院、先生が増えてきていますね。
それに加えて、国内ではお口への意識がほんの少しずつではありますが、高まりつつあることも影響しているのか。
歯を失うリスクは減少し、大きな手術を受ける患者さんも減りました。
逆に、インプラントなどの診療メニューの中心とした歯科医院も増えてきています。
インプラントは、個人でのメンテナンスが難しく、専門的かつ特殊なメンテナンスが必要ですので、保障対象期間や補償内容を設定している歯科医院もたくさんありますね。
このインプラントに注力している歯科医院の患者さんも、一般歯科の患者さん同様に、高齢化が進んでいます。インプラント治療を受けたのは良いものの「自分で歯科医院まで通えなくなってしまった」となることも、これから増えてくるでしょう
まとめ
今回は、訪問歯科診療についてご紹介しました。
これからの日本は、さらに高齢化が加速していきます。
訪問歯科診療の需要も、高齢化のスピードと比例してどんどん高まっていきます。
100%自費診療で運営している歯科医院でさえ、訪問診療をはじめていますので、歯科衛生士さんの活躍の場は、歯科医院の中だけではなく、訪問先が主になってくるかもしれません。
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