コラム

働き方

憧れのフリーランス歯科衛生士 メリットとデメリットを解説

 

こんにちはDキャリアプラス運営事務局です。

ここ数年、InstagramやTwitterなどSNSで“フリーランス歯科衛生士”とプロフィールに記載している方をよくみかけます。どこにも所属はされておらず、自分の得意分野でお仕事されているのを見ると、とてもキラキラしていて憧れますよね。

 

今回は“フリーランス”になることのメリット・デメリットについてご紹介します。

 

フリーランスで働くメリット

自由度の高さ

フリーランスの一番の魅力はやはり、自由度の高さです。

歯科医院で働いていた場合は、毎朝決まった時間に出勤して、決まった時間に退勤します。それがフリーランスになった場合、いい意味で不規則になり、自分の裁量次第で仕事を受注、納品することができます。

収入が増やせるかも

一般的な保険診療中心の歯科医院で働いていると、どれだけ頑張っても年に1~2回の昇給の時に、数千円から最大1万円程度のお給料アップが見込めます。

フリーランスの場合、毎年1~2回の昇給などがない代わりに、自分の頑張りがお給料に直接反映されます。

今の職場でやっている仕事が他のところでは、2倍以上(時給換算)のお給料がもらえるかもしれません。

人間関係に悩むことが少なくなる

歯科衛生士の方はよくご存じかと思います。

退職理由の多くは人間関係にあります。院長先生をはじめとし、院長婦人、お局、歯科助手…場所によって人間関係のこじれの要因は変わってきます。

フリーランスの場合は、決まった相手と毎日顔を合わせて仕事をすることが、比較的少なくなりますので、人間関係になやむことが少なくなりやすいです。

通勤が今よりも快適になるかも

毎朝、通勤時には公共交通機関を使って職場まで行く方が多いと思います。

都心部の場合は、路線によってものすごい混み方をしますし、地方の場合には、1時間に数本しかない電車に合わせなければならず「着くのが早すぎる」「着くのがギリギリすぎる」など、どちらにしても毎日の通勤は大変ですよね。

フリーランスの場合は、基本的に自分のスケジュールは自分で決めることができます。そのため、毎朝込み合っている公共交通機関を使う必要もありません。自家用車で通勤できる場合もあるかもしれません。

 

休日を自分で決められる

歯科医院に勤務している場合、平日に1日+日祝休みが一般的ですが、フリーランスであれば、このお休みを自分のさじ加減で連休にできます。この連休も「平日に2連休」「土日で2連休」どちらにも自分次第で、自由に決めることができます。

また、収入を上げたい場合は、週休2日にする必要もありません。週休1日にすることもできますし「今週は7日間お仕事をしたから、来週は3日休もう」など自分にあった休日を設定できます。

 

得意分野を活かせる

仕事において「やりたくないけど、やらなきゃならない」という瞬間はたくさんあります。フリーランスの場合は、“やりたくない”ことを“やらない”という選択をすることもできます。

自分が得意なお仕事だけを受注することもでき、得意分野を今より更に伸ばすことができます。

 

友人や恋人に予定を合わせることができる

専門学校や前職で仲が良かった友人でも、社会に出ると休みのタイミングが合わず、疎遠になりがちですよね。

フリーランスの場合、相手のスケジュールに自分が合わせることができるようになります。

友人や恋人に会えるだけでなく、銀行、役所、病院など行くために休みを取らなくても良くなります。

 

女性のライフイベントでのメリット

結婚、出産、育児などのライフイベントと仕事の両立

この3つと仕事の両立が難しく、社会問題になっています。

 

産休・育休の取得が難しく仕事を辞めざる得ない方や、産休・育休は取れたものの、保育施設に預けることができず、働くことができない。預け先が見つかり仕事に復帰したとしても、仕事に加えて子どもの送迎や育児、食事の用意、次の日の用意、洗濯…。と女性が仕事に専念できる環境はなかなか整いません。

 

フリーランスの場合、依頼内容によっては、自宅で完結できることもあります。

ここ数年では、新型コロナウイルスの影響もあり、セミナー講師のお仕事を受注してもオンラインで完結できる場合がありますので、妊娠中や出産後に自宅でお仕事ができるかもしれません。

 

育児をしながらの通勤は、想像以上に大変です。

保育園は37.5℃以上の熱がある子どもを預かってくれません。子どもが体調を崩すと職場へ行くことができず、急な遅刻、早退、欠勤をしてしまいます。

また、子どもが成長してくると次は「小1の壁」が出ていきます。

未就学児の場合、保育施設やベビーシッターなど子どもを預けることのできる施設やサービスがたくさんありますが、小学生に上がるとその数は激減します。

そのため、子どもが小学生に上がるのと同時に、仕事を辞めざるを得ない女性も多くいます。

 

“女社会”特有のストレスを解消

歯科医院は閉鎖的な空間で、歯科医院はスタッフの半数以上が女性であることがほとんどです。

こういった女性が多い職場では陰口・いじめ・マウンティングなどのトラブルが多い傾向にあります。

フリーランスになると、固定の職場で1週間を過ごすわけではない為、こうした女社会のしがらみから解放されます。

 

ハラスメントから解放される

歯科業界は昔と比べると、ハラスメント問題は減少傾向にあります。セクハラはほとんどないと言っても良いでしょう。院長先生もセクハラには相当気をつけているはずです。

ただパワハラは未だに横行しており、少しのミスや勘違いでひどく叱責され、精神を病んでしまう歯科衛生士も少なくありません。

フリーランスになった場合でも、女性の場合はクライアントからのセクハラ被害が出る可能性があります。もし被害にあった場合は泣き寝入りしないで、しかるべき措置をとりましょう。

 

フリーランスで働くデメリット

ここまでは、フリーランスのメリットをご紹介しました。

しかし、物事にはメリットがあれば、必ずデメリットが存在します。

 

生活リズムが崩れる

学生時代、長期の連休に入るとすぐに昼夜逆転してしまっていた方は要注意です。

フリーランスになると、自分の裁量次第で仕事を受注でき、進行具合も自分で調整できます。そのため、早く仕事を終えれば自由時間が多取れる反面、終わらなければ終わるまでが仕事。簡単に昼夜逆転できてしまいます。

 

収入が不安定になる

これが、フリーランスになるにあたって、最大のデメリットといっても過言ではないです。

歯科医院であれば、退職しない限りは毎月決まった額の収入がありますが、フリーランスの場合はそうはいきません。基本的に仕事を受注して、こなした成果として報酬を受け取ることになるため、仕事が途切れてしまう可能性があります。

 

歯科医院のように「月末締め、翌月〇〇日払い」のようなルールがない場合もあり、自分で請求書を送らないと報酬はもらえないなんてこともあります。また、請求書発行から報酬の支払いまでタイムラグがありますので、その間無収入になる可能性もあります。

 

また、フリーランスには有給や賞与などがありません。体調を崩して仕事ができない場合は、無収入になります。自分の能力・努力次第で収入アップを狙いやすい反面、収入が下がるリスクもあります。

 

情報収集が困難

歯科医院で働いている場合は、歯科医院に情報がはいってきたり、院長先生が情報を共有してくれたり、同僚からの情報も入ってきますので、比較的情報収集は容易です。しかし、フリーランスになるとその“勝手に”入ってくる情報が、一切入ってこなくなります。

こうした人を介して入ってくる情報は今思っている以上に、重要だったりします。

特に医療は日進月歩と言われていますから、自分から情報を取りに行かないと、時代に取り残されてしまいます。知識のアップデートができていないと、受注できる仕事の幅も狭まってしまいますから、セミナー・研修などに自分で参加しにいかなくてはなりませんよね。

フリーランスの場合、その研修・セミナーなどの参加費の補助など受けることはできません。

 

社会的信頼低下

フリーランスという働き方は文字通り、自由度の高い働き方です。それ故に社会的信頼の低下を感じる場面が必ずあります。ただ会社(歯科医院)に所属していないということだけで、ローンやクレジット、賃貸などの審査に落ちてしまうことがあります。

年収だけ切り取って見れば、歯科医院で働いている時と比べて2倍近くで安定していたとしても、第三者にそれを証明することが難しいです。

しかし、昨今はフリーランスで働く方が増加していることもあり、フリーランスの方用のクレジットカードや、フリーランスが加入できる組合・協会、自治体による補助金制度や、フリーランス向けの保険など、フリーランスの方向けのサービス・制度が整いつつあります。

フリーランスになった場合、自分には何が必要なのか考えて活用してみてください。

 

保育園入園の難易度

自宅で完結できる仕事が主となる場合、保育園の入園難易度が他の仕事よりも高くなります。地域によっては未だに待機児童問題が解決できておらず、入園倍率が10倍を超えている場合もあります。

子供を保育園に入園させるためには、親の勤務状況などからスコアが付けられ「入園選考」が行われます。基本的には、両親が正社員で、どこかへ通う必要がある家庭から、入園が決まっていきます。その時、通勤距離なども加味されます。自宅での仕事が主となると、選考から漏れやすく、入園難易度がかなり上がります。

 

保険料が自己負担

個人院で働いている場合は、国民健康保険に加入することが多く、保険料を自己負担するのは珍しいことではありませんが、医療法人などの組織に所属していると、社会保険に加入ができます。社会保険の場合、保険料負担が会社(法人)側と自分の折半となるため、保険料の支払いが軽くなります。

フリーランスになる場合は、保険料の負担額も頭に入れておきましょう。

 

仕事の受注・継続が大変

フリーランスの仕事探しは、自分から提案営業をして取りに行くか、前職で予め、受注の話をしておく必要があります。知り合いに紹介してもらうこともあるでしょう。

歯科医院で働いている時は、習慣などは歯科医院がやってくれます。来院された患者さんを順番に診ていくのが、仕事ですね。

しかし、フリーランスの場合は、勝手に仕事はやってきません。

 

まとめ

今回は、フリーランスで働く際のメリット・デメリットをご紹介しました。

どんなことにも、メリットとデメリットはあります。

フリーランス歯科衛生士として活躍し続けるためにも、デメリットをメリットに変えて行けるといいですね。

 

ただいまDキャリアプラスでは、業務委託でお仕事していただける方を募集しています。

ご興味ある方はお問い合わせフォームからご連絡ください。

お問い合わせフォーム

 


関連記事

歯科衛生士の就業先6選 各職場のメリットとデメリット

歯科衛生士の資格・仕事・働き方、4つのポイントを解説!

社会保険・国民健康保険・歯科医師国保の違い