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大人も子どもも、効果的な「ブクブクうがい」でお口のトラブルを防ぎましょう!

大人も子供も効果的な「ブクブクうがい」でお口のトラブルを防ぎましょうコラムタイトル

こんにちは。
Dキャリアプラス編集部です。

医院に来院される患者さんは「ブクブクうがい」、しっかりできていますか?
意識して「ブクブクうがい」をすることは、う蝕や歯周病予防の他にも口臭予防や、お口のトレーニング効果も期待できます。
また高齢者の場合には「ブクブクうがい」を「口腔ケア」前に行うことで、口腔内が潤うほか、お口に残った食べかすも除去できます。

今回は「ブクブクうがい」について、ご紹介したいと思います。

 

「うがい」について

まずは「うがい」についてですが、「うがい」とは漢字で「嗽」と書き、水や薬で口をすすぐことを意味しています。
また、「うがい」の語源は日本の伝統漁法の「鵜飼い」にあるという説があります。
「鵜飼い」の鵜に魚を飲み込ませ、その後、吐き出させる様子が似ているので「うがい」と呼ばれるようになったといわれています。

鵜飼イラスト

「うがい」の種類

「うがい」には、お口の中の洗浄を目的とした「ブクブクうがい」と、咽頭の洗浄を目的とした「ガラガラうがい」の2種類があります。
口腔ケアでは、お口の汚れを取り除き、保湿にもなるブクブクうがいをよく行います。
今回は、「ブクブクうがい」について取り上げます。

ブクブクうがいとガラガラうがいのイラスト

「ブクブクうがい」の効果

ブクブクうがいには「う蝕や歯周病の予防」、「お口周りの筋力維持」の効果があり、さらに「口臭予防」や「嚥下機能の維持」、「唾液分泌を促す」効果なども期待できます。

 

う蝕や歯周病の予防

お口の中に水を巡らせることで、細菌数を減少させ、う蝕や歯周病を予防します。
お口の中の細菌が増殖し始めるのは食事から約8時間後。食べかすをエサにして歯垢が形成され、24時間後には目に見えるくらいの厚みをもつバイオフィルムとなります。
食後の「ブクブクうがい」で細菌数を減らすことで、口臭予防も期待できます。

口周りの筋力維持

しっかり口を閉じて舌や頬など口周りの筋肉を使うため、口唇や舌、頬の筋力を維持します。
口を閉じる筋力もつくので、「食べこぼし」を防いだり、「お口ポカン」の改善などの効果が期待できます。

 

ブクブクうがいの方法

可能な限り全力で「ブクブクうがい」を行うことがポイントで、うがいする時間の長さよりも強さが大事になります。
うがいをした水は細菌を多く含んでいるため、毎回、うがいをした水は吐き出してください。
また、抜歯などの外科的手術を受けたときには、ブクブクうがいを避け、かるく水を含んで吐き出す程度にしましょう。

【水の量】

ペットボトルキャップ4杯分のイラスト1回の水の量は約30mlが目安です(大さじ2杯分、ペットボトルキャップ4杯分)。
水の量が多すぎても少なすぎても効果が低下します。

【ブクブクうがいの方法】

  1. 水を口に含む。
  2. 口の中全体に水を巡らし、3回程度ブクブクして吐き出す。
  3. 前の歯のあたりで上口唇をしっかりふくらませ、3~4回程度ブクブクして吐き出す。
  4. 下の歯のあたりで下口唇をしっかりふくらませ、3~4程度ブクブクして吐き出す。
  5. 左側の頬をふくらませ、3~4程度ブクブクして吐き出す。
  6. 右側の頬をふくらませ、3~4程度ブクブクして吐き出す。
  7. 最後にもう一度口の中、全体に水を巡らし、3回程度ブクブクして吐き出す。

※回数は目安です。全力でブクブクできる回数を目安にすると良いでしょう。

 

高齢者のうがいについて

高齢者などに対する「口腔ケア」では、お口の汚れを取り除き、保湿にもなる「ブクブクうがい」をよく行います。

高齢者の中には「ブクブクうがい」が上手にできない方もいます。
無理をして行うとむせてしまったり、水が気管に入り誤嚥してしまう恐れがあるため、危険です。
そのような場合は、すべてをご自分でやっていただくのではなく、お水を吐き出す介助や水を使わない方法で対応しましょう。

ブクブクうがいができる高齢者のイラスト

【ブクブクうがいをおすすめできる方】

  • 唇を閉じることができる
  • 水を吐き出すことができる
  • 水を吐き出すことができる
  • 鼻で呼吸がしっかりできる

 

【ご自身で水を吐き出せない方の場合】

ご自分で水を吐き出すことができない方は、次のようにしてお口から水を出してください。

  1. 顔を少し傾けてもらい、指で下唇を引き下げる。
  2. 口腔内にたまっていた水やマウスウォッシュ(洗口液)などをガーグルベースンに出す。
  3. スポンジブラシや口腔ケア用ウエットティッシュなどで、口腔内の水分を拭き取る。

 

【ブクブクうがいができない場合】

水をお口に含んでブクブクするうがいができなくても、口腔内の保湿は必要です。
次のように、口腔内をきれいにして潤いを与えましょう。

  1. 口腔内に食べかすが残っている場合は、口腔ケア用ウエットティッシュなどで拭き取る。
  2. 歯ブラシやスポンジブラシで、歯と粘膜をきれいにする。
    ※歯ブラシやスポンジブラシは、繰り返しきれいな水ですすぐようにしましょう。
  3. 最後に口腔ケア用ウエットティッシュや水をしぼったスポンジブラシで、口腔内を拭き取る。

高齢者の口腔ケアイラスト

▶ 姉妹サイトの「はじめよう!やってみよう!口腔ケア」でもうがいについて詳しく紹介しています。
はじめよう!やってみよう!口腔ケア/ブクブクうがい

子供のうがいについて

「ブクブクうがい」は早い子で2歳頃からできるようになります。
上手にできなくても練習することで、できるようになっていきます。お風呂の時間を利用すると良いでしょう。
また、吹き戻しや紙風船、シャボン玉などの頬や唇を鍛える遊びもおすすめです。

【子供の練習方法】

①水を「ぺー」と吐き出す練習

お口の中に水を含み、「ペー」と吐き出す練習をしましょう。
飲んでしまうこともありますが、あせらず、ゆっくりと練習をします。

②空うがいの練習

水を吐き出すことができるようになったら、今度は「空うがい」の練習をしましょう。
ほっぺをふくらませて、そのふくらみをほっぺの右、左へと移します。次に両方のほっぺをふくらませたり、へこませるようにします。これを順番にできるようにします。

③水をほっぺの中で動かす練習

空うがいができるようになったら、実際に水を口に含んで練習をしましょう。
水をお口の中に含み、「右・左・前・後」と動かしてから「ぺー」と吐き出します。

[出典]ライオン歯科衛生研究所 育児と乳歯の情報サイト「ママ、あのね。」/[小児歯科医監修]いつから始める?お子さんの「自分みがき」のコツ

 

まとめ

さまざまなお口のトラブルを防いでくれる「ブクブクうがい」、見直してみてはいかがでしょうか?
食べたり飲んだりした後はもちろん、起床時や寝る前などにしっかりと「ブクブクうがい」をすることを習慣にしておきたいですね。
Dキャリアプラスでは、動画で学ぶ「効果的なうがいとは?」を無料で配信しています。
ぜひ参考にして、ご自身のうがいを見直したり、お仕事に活かしてくださいね。

▶ DキャリアプラスYouTube「効果的なうがいとは?」はこちら