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口腔衛生指導とは コミュニケーション編

こんにちはDキャリアプラス運営事務局です。

一般歯科でお仕事されていて、患者さんのお口の状態がなかなか良くなっていかないと、お悩みの歯科衛生士さんは、少なくないでしょう。

患者さんが自分の口腔に興味を持つことで、お口の状態が改善することもあります。

でも、自分の口腔に興味が患者さんに、興味を持たせるのは簡単なことではありません。

今回は、多くの歯科衛生士さんが通るであろう「口腔衛生士指導(以下、OHIという)」について、ご紹介します。

 

口腔衛生指導(OHI)とは

OHI(Oral Hygiene Index)とは、歯面のプラーク・歯石付着割合を数値化し、口腔清掃状態の程度を測る指標のことです。
OHIの最高値は12点であり、最低値は0です。
検診などでよく使用され、OHIの指標によって指導方針を決定する場合もあり、歯周病やカリエスリスクとも深く関わってくるでしょう。
OHIを正しく算出するためには計算方法だけでなく、プラークや歯石の付着割合を確実に見る必要があります。

(引用元:https://oned.jp/posts/4628

 

OHIをするために

OHIをするために必要なスキルがありますが、なんだかわかりますか?

それは「コミュニケーションスキル」です。

 

皆さんは、患者さんのことを何も知らない状態のまま、一方的に説明・指導をしていませんか?その状態で指導を続けていても、いい結果には繋がりません。

患者さんの意識を変えることや、生活習慣を改めてもらうには、その患者さんに合った指導を行う必要があります。

 

まずは、その患者さんに興味を持つことから始めてみてください。

自分が担当する患者さんは、どんな性格の方なのか、お仕事は何をされているのかなど、口腔内だけでなく、色々な方向から患者さんを見てみましょう。

患者さんはそれぞれ、症状や生活習慣が違います。その方に合わせた指導を行う必要があります。

その為に、まずは“相手を知る”ことが必要で、そのためにはコミュニケーションスキルが必要になります。

 

コミュニケーション

よく「コミュニケーションを取りましょう」とは言うけれど、どう話していいのかわからないという方は、少なくありません。ではなぜ、話し方がわからなくなってしまうのでしょうか?これには様々なパターンがありますが、よくあるパターンとして“自分〇〇に自信がない”場合がほとんどです。

◆知識に自信がない

◆技術に自信がない

◆対応に自信がない

◆言葉遣いに自信がない

など

 

コミュニケーションの取り方

初診の患者さんの場合、いきなりお口のことや生活習慣のことを聞き出すのは、なかなか難しいです。まずは、当たり障りのない話から始めてみてください。

とはいえ、当たり障りのない話が何なのかわからない方も、少なからずいらっしゃると思いますので、下記に例を挙げておきます。

 

◆天気

◆気温

◆ニュース

◆食べ物

◆家族

◆仕事

など

 

会話を弾ませるには「回答に幅を持たせる」ことが、とても大切です。

天気の話題の場合、※①「今日は晴れていて暑いですね。」だけで終わらせてしまうと、「そうですね」で会話自体がすぐに終わってしまいます。

※②「今日は晴れていて暑いですね。もうすぐ梅雨が明けるみたいですけど、どこか行かれる予定はありますか?」のように、回答に複数の選択肢を与えてあげることが大切です。

 

※①「今日は晴れていて暑いですね。」

「そうですね。」

※②「今日は晴れていて暑いですね。もうすぐ梅雨が明けるみたいですけど、どこかに行

かれる予定はありますか?」

「そうですね。」

「どちらにいかれるのですか?」

「沖縄に」

「沖縄って〇〇が美味しいらしいですよ」…etc

 

もし仮に「そうですね」とだけ返されたとしても、二の矢、三の矢を持っていることで、会話が途切れず、患者さん自身の言葉で返答してくれるまで、会話を続けることができます。

 

コミュニケーションの重要性

コミュニケーションは医療を提供する上で、最重要と言っても過言ではない要素のひとつです。

当然のことながら、歯科治療においてもコミュニケーションは重要です。歯科医院に来院される患者さんのほとんどは、「歯が痛い」「歯茎が腫れている」「歯茎から血が出る」などが理由で、来院されます。

こういった患者さんのほとんどは、自信が歯周病だと認識しておらず、歯科医院に来て指摘を受けて初めて、自身が歯周病であると認識します。

しかし、歯周病だと伝えられても、すぐには飲み込めない患者さんがほとんどです。その状態の患者さんに向けて「歯周病の説明をしますね」と言っても、「はい!お願いします!」といきなり前向きになれる方は少ないです。

この時点で、患者さんはまだ“他人事”なのです。

 

認識してもらう

前述したとおり、患者さんは自分が歯周病になっていても、他人事のまま、誰かが治してくれると思っています。治療に入る前に、まずは自分事だと認識してもらえるようにしましょう。

他人事のまま、OHIを行っても患者さんは、“自分で何もしてくれない”ものだ。と頭にいれておきましょう。

また、それを前提としてコミュニケーションを図り、「自分は歯周病なんだ」ときちんと認識してもらえるようにすることが大切です。

 

まとめ

一般歯科でお仕事されている皆さんは、OHIでどんな工夫をされていますか?

患者さんが何を考えているのか?どんなことを意識してもらうのが良いのか?など考えながらコミュニケーションをとることで、OHIは捗りますよ!

 


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