口腔衛生指導とは コミュニケーション編
一般歯科でお仕事されていて、患者さんのお口の状態がなかなか良くなっていかないと、お悩みの歯科衛生士さんは、少なくないでしょう。
患者さんが自分の口腔に興味を持つことで、お口の状態が改善することもあります。
でも、自分の口腔に興味が患者さんに、興味を持たせるのは簡単なことではありません。
今回は、多くの歯科衛生士さんが通るであろう「口腔衛生士指導(以下、OHIという)」について、ご紹介します。
口腔衛生指導(OHI)とは
(引用元:https://oned.jp/posts/4628)
OHIをするために
OHIをするために必要なスキルがありますが、なんだかわかりますか?
それは「コミュニケーションスキル」です。
皆さんは、患者さんのことを何も知らない状態のまま、一方的に説明・指導をしていませんか?その状態で指導を続けていても、いい結果には繋がりません。
患者さんの意識を変えることや、生活習慣を改めてもらうには、その患者さんに合った指導を行う必要があります。
まずは、その患者さんに興味を持つことから始めてみてください。
自分が担当する患者さんは、どんな性格の方なのか、お仕事は何をされているのかなど、口腔内だけでなく、色々な方向から患者さんを見てみましょう。
患者さんはそれぞれ、症状や生活習慣が違います。その方に合わせた指導を行う必要があります。
その為に、まずは“相手を知る”ことが必要で、そのためにはコミュニケーションスキルが必要になります。
コミュニケーション
よく「コミュニケーションを取りましょう」とは言うけれど、どう話していいのかわからないという方は、少なくありません。ではなぜ、話し方がわからなくなってしまうのでしょうか?これには様々なパターンがありますが、よくあるパターンとして“自分〇〇に自信がない”場合がほとんどです。
◆知識に自信がない
◆技術に自信がない
◆対応に自信がない
◆言葉遣いに自信がない
など
コミュニケーションの取り方
初診の患者さんの場合、いきなりお口のことや生活習慣のことを聞き出すのは、なかなか難しいです。まずは、当たり障りのない話から始めてみてください。
とはいえ、当たり障りのない話が何なのかわからない方も、少なからずいらっしゃると思いますので、下記に例を挙げておきます。
◆天気
◆気温
◆ニュース
◆食べ物
◆家族
◆仕事
など
会話を弾ませるには「回答に幅を持たせる」ことが、とても大切です。
天気の話題の場合、※①「今日は晴れていて暑いですね。」だけで終わらせてしまうと、「そうですね」で会話自体がすぐに終わってしまいます。
※②「今日は晴れていて暑いですね。もうすぐ梅雨が明けるみたいですけど、どこか行かれる予定はありますか?」のように、回答に複数の選択肢を与えてあげることが大切です。
※①「今日は晴れていて暑いですね。」
「そうですね。」
※②「今日は晴れていて暑いですね。もうすぐ梅雨が明けるみたいですけど、どこかに行
かれる予定はありますか?」
「そうですね。」
「どちらにいかれるのですか?」
「沖縄に」
「沖縄って〇〇が美味しいらしいですよ」…etc
もし仮に「そうですね」とだけ返されたとしても、二の矢、三の矢を持っていることで、会話が途切れず、患者さん自身の言葉で返答してくれるまで、会話を続けることができます。
コミュニケーションの重要性
コミュニケーションは医療を提供する上で、最重要と言っても過言ではない要素のひとつです。
当然のことながら、歯科治療においてもコミュニケーションは重要です。歯科医院に来院される患者さんのほとんどは、「歯が痛い」「歯茎が腫れている」「歯茎から血が出る」などが理由で、来院されます。
こういった患者さんのほとんどは、自信が歯周病だと認識しておらず、歯科医院に来て指摘を受けて初めて、自身が歯周病であると認識します。
しかし、歯周病だと伝えられても、すぐには飲み込めない患者さんがほとんどです。その状態の患者さんに向けて「歯周病の説明をしますね」と言っても、「はい!お願いします!」といきなり前向きになれる方は少ないです。
この時点で、患者さんはまだ“他人事”なのです。
認識してもらう
前述したとおり、患者さんは自分が歯周病になっていても、他人事のまま、誰かが治してくれると思っています。治療に入る前に、まずは自分事だと認識してもらえるようにしましょう。
他人事のまま、OHIを行なっても患者さんは、“自分で何もしてくれない”ものだ。と頭にいれておきましょう。
また、それを前提としてコミュニケーションを図り、「自分は歯周病なんだ」ときちんと認識してもらえるようにすることが大切です。
まとめ
一般歯科でお仕事されている皆さんは、OHIでどんな工夫をされていますか?
患者さんが何を考えているのか?どんなことを意識してもらうのが良いのか?などを考えながらコミュニケーションをとるようにしましょうね!
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