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今、学会で大注目!口腔機能低下症について知ろう!

口腔機能低下症について知ろう

こんにちは。Dキャリアプラス編集部です。
本日、5月9日は「口腔ケアの日」です。一般社団法人 日本口腔ケア学会が制定し、2017年に日本記念日協会により認定・登録されました。日付は「こう(5)くう(9)」(口腔)と読む語呂合わせに由来しています。
そこで今回は、学会で注目されている「口腔機能低下症」についてお話ししたいと思います。

 

口腔機能低下症は学会でも注目

皆さんの勤務されている歯科診療所では「口腔機能低下症」を算定していますか。
口腔機能低下症という名前は聞いたことがあるけれども、なかなか実際に口腔機能低下症に関する歯科保健指導を行うとなると、難しいなと感じる方も多いと思います。

口腔機能低下症は学会でも注目されており、2024年4月に複数の学会からステートメントが発表されました。口腔機能低下症について詳しく知り、一歩進んだ歯科衛生士を目指しましょう。

 

1.口腔機能低下症の有病率

平野浩彦先生(地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター歯科口腔外科)らの「高齢者の口腔管理等の充実のための研究」(令和2年度)の結果によると、地域在住高齢者2,503名の中で、口腔機能低下症の有病率を算出したところ、全体で48.5%であったそうです。これは、フレイルやサルコペニアの有病率と比較して非常に多くなっています。

このように口腔機能低下症の有病者は地域にも多く存在しており、おそらく皆さんが勤務されている歯科診療所にも来院されているのではないでしょうか。

[出典]厚生労働科学成果データベース/高齢者の口腔管理等の充実のための研究

 

2.オーラルフレイルのチェックリスト

ただ、そうは言っても、なかなか自覚症状の現れない面もある口腔機能低下症を患者さんにご理解いただくのは難しいという方もいらっしゃると思います。そんな方のために、先日3つの学会(日本老年医学会、日本老年歯科医学会、日本サルコペニア・フレイル学会)が共同で一般の患者さんでも簡単に回答できる「オーラルフレイルのチェック項目」を発表しました。

[出典]一般社団法人 日本老年歯科医学会/オーラルフレイルを知っていますか?

 

3.口腔機能の訓練

患者さんご自身に「オーラルフレイル」だと気づいてもらった後には、口腔機能の訓練を提案することが必要になってきます。
しかし、口腔機能の訓練に関して提案するのは難しいと考えている方も多いかもしれません。
先日(令和6年3月)に日本歯科医学会から「口腔機能低下症に関する基本的な考え方」というステートメントが改定されました。その中では、「個人の状態に合わせた個別的訓練や個別的指導の例」という部分が追加され、それぞれの症状や状態に合わせた管理方法の例が提示されています。

[出典]日本歯科医学会/口腔機能低下症に関する基本的な考え方

 

4.口腔機能の訓練の例

味覚糖グミ
UHA味覚糖さんのグミ

「口腔機能低下症に関する基本的な考え方」の中でも、口腔機能の訓練の例として、「チューイングガムやグミゼリーなどを用いた咀嚼トレーニング」があげられています。
なんとなく歯に悪そうなイメージのあるお菓子も口腔機能の向上に役立つのです。
硬いグミキャンディを習慣的に食べることは、口腔の全体的な咀嚼機能を改善できるトレーニングになる可能性があり、DキャリアプラスではUHA味覚糖さんと共催で体験型のセミナーを開催します。詳しくは下記セミナー情報からご覧ください。

 

まとめ

口腔機能の低下は、40代でも約50%近くの方が該当し、加齢と共に徐々に増えていくことがわかっています。
中年期から継続的に口腔機能の診断と口腔管理の指導を受けることで口腔機能を維持、回復することが可能となります。
Dキャリアプラスでは「口腔機能低下症」を学ぶための機会を提供しています。
「基礎から学べる動画セミナー」や、前述したUHA味覚糖さんとの「体験型セミナー」などを開催します。
ぜひ、セミナー情報をチェックしてください。