5月の「歯にまつわる記念日」を知って活用しましょう!
こんにちは。Dキャリアプラス編集部です。
5月は連休に母の日、運動会や体育祭など、イベントの多い月。新緑も美しく、1年の中でも過ごしやすい季節ですね。
今回は患者さんとの会話やブログ記事作成、待合室の演出に活かせる5月の「歯にまつわる記念日」を紹介します。
目次
5月の記念日
5月2日:歯科医師記念日
日本歯科医師会が1957年(昭和32年)に制定。1906年(明治39年)5月2日に、歯科医師の身分や業務を規定する「歯科医師法」が公布されたことを記念しています。
1890年代、医師の団体が医師法制定を目指して活動を始めたことを受け、歯科医師においても全国的な歯科医師の団体の設立が急務でした。
そうした中で、1903年(明治36年)11月27日に大日本歯科医会(現在の日本歯科医師会)が設立され、歯科医師法の草案を明治37年10月にまとめ、明治39年3月に医師法と同時に成立しました。
[出典] 日本歯科医師会 日本歯科医師会の紹介 日本歯科医師会の紹介
5月4日:口臭ケアの日
口臭ケア商品などの企画、製造、販売を行う株式会社いいの製薬が制定した記念日です。歯を磨くだけではケアしきれないお口の中の乾燥、舌苔や膿栓といった口臭の原因について多くの人に知ってもらい、口臭ケアの大切さを広めることを目的としています。日付は5と4で「こう(5)しゅう(4)」と読む語呂合わせから。
5月5日:かみ合わせの日
2015年に創立20周年を迎えることを記念して「特定非営利活動法人 日本咬合学会」が制定しました。かみ合わせや咀嚼の大切さをPRすることにより、国民の健康の向上と健康長寿に寄与することが目的です。日付は、5と5でかみ合わせを意味する「咬合(こうごう)」の語呂合わせから。また、「こどもの日」に最近増えつつあるこどものかみ合わせの悪さを考え、健やかな成長を願うこともその理由です。
5月9日:口腔ケアの日
一般社団法人日本口腔ケア学会が制定しました。近年、口腔ケアが全身に良い影響を与えることが明らかになったことから、口腔ケアの重要性を医療・介護の職種だけでなく、広く一般の人にも考えてもらうことを目的としています。日付は5と9で「口=こう(5)腔=くう(9)」の語呂合わせから。
5月は「世界禁煙デー(5月31日)」をピックアップ!
喫煙が原因とみられるガンや心臓病などで毎年多くの人々が亡くなっていることから国連の世界保健機関(WHO)が世界人類の人々の健康のために禁煙を推進するために設けた日です。
日本では5月31日から6月6日を禁煙週間としています。多くの自治体では世界禁煙デーからの1週間、厚生労働省が定めたテーマに沿って禁煙及び受動喫煙防止の普及啓発を積極的に行なっています。
喫煙による歯周組織への影響
特別非営利活動法人 日本臨床歯周学会によると、1日10本以上のたばこを日常的に吸っている人は、喫煙しない人の5倍以上のリスクが高くなるといわれています。
【歯周病のリスクが高くなる原因】
- たばこのヤニの汚れにより歯の表面がざらざらするため、さらに汚れや菌が付着しやすい
- ニコチンの血管収縮作用や一酸化炭素によってヘモグロビン濃度が低下し、歯周ポケットの中の酸素分圧が低下することで歯周病原菌が繁殖しやすい状態になる
- 歯肉出血が少ないため、発症や進行の自覚を遅らせる
- ニコチンが体の免疫機能を低下させるため、炎症が起きやすい
などが挙げられます。
受動喫煙による影響
喫煙者が吸っている煙だけではなくタバコから立ち昇る煙や喫煙者が吐き出す煙にも、ニコチンやタールはもちろん多くの有害物質が含まれています。
本人は喫煙しなくても身の回りのたばこの煙を吸わされてしまうことを「受動喫煙」と言い、受動喫煙との関連が「確実」と判定されたものには「肺ガン」があります。
また、虚血性心疾患、脳卒中なども「可能性がある」とされています。
小児・胎児に対する受動喫煙は、一般的に気管支喘息などの呼吸器疾患、中耳疾患、胎児の発育異常、乳幼児突然死症候群、小児の発育・発達と行動への影響、小児ガン、さらに、注意欠陥多動性障害(attention-deficit hyperactivity disorder, ADHD)などへの影響が挙げられています。同時に受動喫煙により、歯周病、小児のう蝕や歯肉のメラニン色素沈着のリスクが高くなることが報告されています。
[出典]
・特別非営利活動法人 日本臨床歯周学会 歯周病と煙草の関係
・e-ヘルスネット 受動喫煙 – 他人の喫煙の影響
・歯とお口のことなら何でもわかる8020 禁煙がもたらすもの
喫煙患者さんへの指導のポイント
禁煙指導を行なっている歯科診療所も増えてきましたが「禁煙指導」ではない場合には、喫煙者の方に「たばこはだめですよ」と禁煙を促すことはNGです。
患者さんの習慣を受け入れたうえで、「喫煙が歯周病のリスクを高めること」をお伝えして、患者さんに理解していただくことが一番大事になります。
そして、口腔内の状態をしっかり把握したうえでケアの提案や、セルフケアのポイントをお伝えしましょう。
まとめ
5月は「5」を「こう」と読む語呂合わせで「歯に関連する記念日」が多い月です。
歯にちなんだ「豆知識」や「お役立ち情報」を合わせて、ご活用ください。
※記念日については一般社団法人日本記念日協会登録の記念日より抜粋して紹介しました。
Dキャリアプラスで「知りたい」「学びたい」などのご要望がありましたら、お気軽に「お問い合わせフォーム」にてお願いします。お待ちしています。