【DSセルリアコラム】みんな知ってた? ~介護保険制度の歴史~
今回はデンタルサポート株式会社の子会社DSセルリア株式会社から
「加藤淑子」さんに介護保険制度の歴史について紹介していただいています。
DSセルリアでは「よしこさん」の愛称で親しまれています。
介護へ熱い想いをお持ちの女性で”よしこさん”の周りは笑顔で溢れています。
ではここからは”よしこさん”にお話しいただきましょう。
こんにちはDSセルリア株式会社 加藤淑子です!
DSセルリア株式会社ではトータルリハセンターというデイサービスを運営しております。
特徴としてあげられるのがどの事業所にも必ず歯科衛生士さんを配置している事。
これによって利用者様のお口の健康を維持、向上を目指し実践しています。
今回は知っているようであまり知らない「介護保険制度の歴史」をお話ししながら
何回かに分けてデイサービスについてできるだけわかりやすく説明、紹介できればと思っています。
よろしくお願いいたします。
■介護保険制度の歴史
介護保険制度は2000年にスタートした制度で、3年に一回改定が行われます。医療と介護は切り離せない強いつながりがあり、医療保険が2年に1回改定があるため、6年ごとに医療保険と介護保険の同時改定が行われることになります。
介護保険スタート前は主に自治体が主体の制度になっていて、本当に困っている人を助けるための仕組みです。
しかし、超高齢化社会が目前に迫る中、いよいよサービス量自体を増やさなければ介護難民が激増してしまうという危機感のもと、民間事業者が介護領域へ参入しやすくするために敷居を下げた制度設計として介護保険制度はスタートしました。
その後、民間介護事業者の参入が増えてくるにつれて、介護報酬が減額改定されてきた経緯があります。三回目の改定で初めてプラス改定となりましたが、今後も日本の人口構成と社会保障費を両睨みしながらの改定が進んでいくと予想されています。
また、これまでの経緯の中で、高齢者の終の棲家を増やしていかなければならないという考えをもとにした制度設計がなされた時期もありました。しかし、近年の傾向としては、国の社会保障費のひっ迫を背景として、施設中心から在宅中心、地域包括ケアの促進といった方向に進んできています。
■介護保険サービスの内容
介護保険には大きく分けて、介護給付(要介護1~5の利用者が対象)と予防給付(要支援1~2の利用者が対象)の2つがあります。
現状、要介護1~2の利用者がボリュームゾーンであるため、近い将来、介護給付は要介護3以上のみにするべきだとの議論もあります。
■デイサービスについて
介護保険事業は利用者に対してサービスを行うものですが、デイサービスについては、利用者サービスと併せて家族のレスパイト(家族に休んでもらう)も大きな目的としている点で、他サービスと比べて独自性の出しやすいサービス形態となっています。
デイサービスにはいわゆる一日型のサービス(レク・お風呂・お食事などを提供)、お泊りデイサービス、リハビリ特化型などの種類があります。
一日型デイサービスは夕方にサービスが終了するものが一般的ですが、介護をしている家族が働いている場合には、家族が帰宅するまで数時間程度時間が空いてしまう問題がありました。
そこで、家族側の需要に応えるかたちで、デイサービスの延長サービスが始まっていきました。
その後、ショートステイの施設数が少ないことを背景に宿泊需要も出てきたため、お泊りデイサービスと言われるサービスが急速に増えた時期もありました。
しかし、お泊りデイはスプリンクラーの設置義務がなかったり(当時)、利用者が雑魚寝状態になっていたりするなど利用者にとって環境が良いとは言えない事業者が散見され社会問題になりました。そのため、国が様々な規制を掛けざるを得ない状況となり、お泊りデイへの参入事業者は一気に減ることとなりました。
今回はここまでとなります。
次回は
「介護報酬改定とデイサービス」
「デイサービスでの口腔機能向上加算算定へ」
最後までご拝読いただきありがとうございます。
その他コラムはこちらから